
80歳になると、新たに「旧友」をつくることなんてできないと思うかもしれません。しかし、平均寿命が100歳になれば、事情が変わります(写真:maruco/PIXTA)
「人生100年時代」、長く生きるうえで友人は不可欠だ。ただ、友人といっても、若いときからの同世代の友人、年をとってからできた若い友人など世代はさまざまで、研究によると、若い友人のほうが重要であるという。
「人生100年時代」ブームを起こした全世界100万部のベストセラー『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』の共著者アンドリュー・スコット氏の最新刊『ライフ・シフトの未来戦略』から、同世代の友人よりも若い友人の方が重要である2つの理由について、一部抜粋・編集のうえ、お届けする。
中年より高齢者のほうが幸福度は高い
平均寿命が上昇したことで、どの年齢の人にとっても、今後生きられる人生の期間が昔に比べて長くなった。
人生が長くなれば、自分の未来に投資して新しいスキルを学び、古い知識や行動パターンを捨て去ることがより理にかなった選択になる。すなわち、みずからの価値とスキルと人間関係を再び充実させたり、それらの要素を再び補充したりする必要があるのだ。
この点に関して勇気づけられるのは、私の友人でもあるローラ・カーステンセンの研究だ。スタンフォード大学ロンジェビティ(長寿)センターの創設者であるカーステンセンは、私も関わっている「ニュー・マップ・オブ・ライフ(新しい人生の地図)」というプロジェクトの考案者でもある。
私たちは老いを激しく恐れるが、数々の研究により一貫して明らかになっているのは、人の幸福度が最も低くなるのが中年期だということだ。確かに、高齢期には最終的に幸福度が低下するが、それでも中年期のどん底の時期に比べると高い水準にとどまっている。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら